小麦の豆知識
小麦の種蒔き
機械によるドリル播き以前には、畑に約60cm間隔で北側を盛り上げた畝(うね)を作り、風除けにするとともに畝の南側斜面に播かれた種は、発芽後、太陽の光をより浴びやすく、長い日照時間を有効に利用して、充分な光合成ができるようにしていました。賢人たちの知恵は、麦の生育に最高の条件作りをするとともに、砂の飛散を防止し、土埃による生活の不自由さも緩和していたのでした。
麦踏み
麦踏みは、関東地方の火山灰土に多く発生する霜柱を抑え、麦の根にしっかりと土を掴ませるとともに、地上部の生育を抑え枝分かれを促す一方、糖濃度を高くすることにより、凍ることなく冬の寒さに耐えられるようにします。まさに、経験がもたらす最高の栽培技術でもあります。
小麦の種類
世界のほとんどの国で栽培されている小麦には、いろいろな種類があり、その特徴で分類されています。
粒の硬さによって「硬質小麦」「中間質小麦」「軟質小麦」に分けられます。
また、栽培の季節によって「春小麦」「冬小麦」粒の色によって「赤小麦」「白小麦」などと呼ばれます。
このほか、用途でわける方法もあり、パン用、めん用、菓子用などが一般的です。